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パストラル・レコードのアイヌ音楽

ジャケット写真

ケゥトゥ・ピ
広尾 正

KEWTUM PIRKA
UPOPO by HIROO TADASHI

〜 子どもたちと愉しむアイヌ舞踊 〜

ウポポ(うた):広尾 正
ムック(1,16),おはやし:トーラサンペ 信子
PAS004・2000年

12cm CD 全22曲
税込定価 \2.500

完売いたしました。在庫なし。




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1. ムック mukkur(口琴)
2.チュカ ワ カムイ ラン cupka wa kamuy ran
3.シントコ サンケ sintoko sanke(酒造りの踊り)
4.ウタ オプンパレ ワ utar opunpare wa(輪舞)
5.ク リセ ku rimse(弓の舞)
6.パッタキ ウポポ pattaki upopo(バッタの踊り)
7.チロンヌ リセ cironnup rimse(キツネの踊り)
8.ピヤチャ piyakca(アマツバメの踊り)
9.ポン サロルン リセ pon sarorun rimse(子ツルの舞)
10.ロホンナ ロホン rohonna rohon(棒遊びの踊り)
11.ヘクリ サラリ hekuri sarari(盆遊びの踊り)
12.シッチョチョイ sitcocoy(農耕の踊り)
13.エリ リセ eri rimse(粟まき踊り)
14.フミウス humiusu(農耕の踊り)
15.サロルン リセ sarorun rimuse(ツルの舞)
16.アトゥイ ソー atuy so(情景の踊り)
17.ク リセ ku rimse(弓の舞)
18.ヘレカンホー herekanho(水鳥の踊り)
19.サキウナイ sarkiusnay(情景の踊り)
20.フッタレ チュイ huttare cuy(踊りくらべ)
21.エム リセ emus rimse(剣の舞)
22.ポロ リセ poro rimse(輪舞)


[解説]アイヌの歌と舞踊

 アイヌ民族は、かつて北国の大自然の中で自然をカムイ(神)として考え、その自然の法則の中で暮らしていました。人間のまわりにはさまざまなカムイが存在し、人々はいつもそのカムイと密接な関係を持ちながら生活を営んでいたのです。こうした関係の中で人々はカムイを敬い、カムイは人間を庇護してきました。そして、このカムイと人間とのコミュニケーションのなかから歌や舞踊が生まれてきたといわれています。
歌はカムイへの祈りや願い、まじないなどから発生したといわれていますし、舞踊は動物や植物などのカムイの仕草をまねたり、なにかのまじないの動作が固定化して伝えられたと考えられています。
こうした歌や踊りは、人々が集うと誰からともなく始められ、娯楽としてみんなで楽しむためにおこなわれるのですが、同時にカムイはそのようすをご覧になり、一緒に楽しんでいるそうです。ですから、歌や舞踊の場は、人間どうしの交流の場とともに人間とカムイとの交流の場でもあったのです。
 現在伝わっている歌や舞踊は、いくつかのジャンルに分けることができますが、そのなかにおいても地方によってさまざまなバリエーションがあります。
歌謡にはロウポポ、あるいは単にウポポという座り歌、ヤイサマなどの即興歌、イフケと呼ばれる子守歌などがあります。歌謡の代表格であるロウポポは、女性が輪になって座り、その中央にシントコ(行器)の蓋を置いてこれをたたいて拍子を取りながら歌います。歌はウコウといって、輪唱のように後を追いかけながら歌う歌い方をします。本アルバムのチュカ ワ カムイ ランがこれにあたります。 また、舞踊には輪舞や動植物の動きをまねた踊り、労働の踊り、情景を模倣した踊り、ゲーム性のある踊りなどがあります。本アルバムでは、ポロ リョチョイやエリ リセが労働の踊り、アトゥイ ソーやフッタレ チュイが情景を模倣した踊り、そして、ヘクリ サラリ、ロホンナ ロホンがゲーム性のある踊りにあたります。  現在、各地でこうした歌や舞踊についての伝承活動が活発となり、道内で17の団体が国指定の重要無形民俗文化財に指定されています。こうした団体の中で伝えられている歌や舞踊の多くは、各地域で受け継がれてきたものですが、同じような歌詞や踊りであっても、各地域や個人で変化していったものもあり、それがさまざまなバリエーションとなってその地方の個性ともなっています。このアルバムでは、十勝に伝わる歌を中心に構成したものです。


●プロフィール

広尾 正(ひろお ただし)

1947年北海道広尾郡広尾町生まれ。15歳より山本多助・スエ夫妻からアイヌ舞踊の手ほどきを受ける。その後、帯広カムイトウウポポ保存会にて、故加藤ナミエ、故荒田マツエ両氏より厳しい指導を受ける。91年のウテカンパ・アンロー「オキクルミと悪魔」札幌公演を皮切りに、群馬、埼玉、沖縄公演の成功に尽力。全国各地の保育所や小学校でアイヌ舞踊の指導にあたるほか、アイヌ文化の普及に努めている。アイヌ古式舞踊伝承者。帯広市在住。

トーラサンペ 信子(のぶこ)

1930年北海道阿寒郡阿寒湖温泉生まれ。孫ばあさんや母・秋辺カヨよりアイヌの伝統文化を受け継ぐ。ムツクルやアイヌ舞踊の若い世代への継承に努めている。本アルバムではムツクルとおはやしで協力。なお、トーラサンペとはアイヌ語で「まりも」の意味。本名・伊賀信子。東京都在住。



●丸山亜希氏(作曲家)推薦
 広尾さんが「弓の舞い」を踊る。そのまわりで子どもたちが目を輝かせ、広尾さんの動きに集中していっしょに踊っている。彼の爽やかなウポポと、唱和する子どもの澄んだ声がひびく。夢中になって見ている三歳未満児たち、やっと歩きはじめた零歳組の子も、全身で調子をとっている。
 年長児は布を染め、着物やマタンプシを縫い、刺繍をし、木製のマキリに紋様を彫り、弓をつくり、それを身につけて、みんなオキクルミだ。広尾さんが伝えてくれるアイヌの踊りは、子どもを豊かにしていくすぐれた教材だ。凛として心やさしいオキクルミたちが育っていく。 作曲家・丸山亜希


2000年2月25日リリース 税込定価2.500円

完売いたしました。在庫なし。


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